タイ出張報告
PT農場 N農場
PT農場はヤシ科植物の専門農場。
ヤシ科植物は植え替えを嫌がる種類が多く、国際流通の場合、培土をピートモスやココナッツピートなど、予め生産する必要がある。その為発注から納品までのリードタイムが長くなり、先を見据えた計画生産が必要となる。
N農場は主にサトイモ科の草本性蔓性観葉植物を多く生産する農場で、農場に入ると宝探しの様に希少な品種が紛れ込んでいる。最初のP農場と重なる品目も多い。
Licuala grandis
リクアラ グランディス


ウチワヤシ という和名で非常に人気の高いヤシ
ヤシ科植物 全般に言えることだが、移植によるダメージに弱い
したがって、前もってココナッツピートなど、日本の検疫で許可されたコンポストに植え込んで生産する必要がある
Bismarckia nobilis
ビスマルキア
ノビリス


存在感のある大きな葉と日光に生えるシルバーな葉が特徴のビスマルキア。耐寒性もあり、鉢物としてよりも造園朴としても人気なヤシで人気も高い。
しかしながら、移植に対して非常に弱く、特に輸送しやすい幼苗期には絶対植え替えは出来ない。
今回はココナッツピートで直根を伸ばした状態を保つためロングポットで生産委託している
Cyrtostachys lakka
キリトスタキス
ラッカ

和名をヒメショウジョウヤシと言い。幹が赤くなるヤシでだが、非常に低温に弱く、冬でも20℃以上の温度が必要。
Caryota urens variegata
カリオタ ウレンス
バリエガタ

和名はクジャクヤシ、英名はフィッシュテールパーム 鉢物としてひとつ比較的オーソドックスなヤシの斑入り種。
斑入りの親からの実生による増殖で、ヤシ科は実生での斑の復元率は高いようで、特にAreca属(アレカヤシはDypsis属)Caryota属、Veitchia属(マニラヤシ)などはほぼ100%実生で復元する様だ。
受注生産の為、1年程度のリードタイムが必要
Livistona rotundifolia
リビストニア
ロッツンディフォリア


ジャワビローという和名で流通する低木のヤシ葉柄にとげがある。
比較的植え替えや輸送のストレスにも強く、6インチサイズであれば船便も可能だと思う
Philodendron warscewiczii
フィロデンドロン
ワリスセウィチィ

幹(蔓)が太く立ち上がり、トップに掌状葉が数枚広げる。
Philodendron Angela
フィロデンドロン
エンジェル

矢印型の葉の翼(元の部分)が長く伸び左右でリングを作ることからこの名が付いたとされる。
原種ではなくハイブリッドだと聞く 小鉢でも仕立てやすそうだが、大株で育てると、魅力のある種類。
なかなか値段が下がらない品種の一つだ
Philodendron holtonianum
フィロデンドロン
ホルトニアナム

Monstera standleyana variegata
モンステラ
スタデリアナ
バリエガタ


ハネカズラという名で流通した古い観葉植物があるが、Monstera standleyanaの和名である。昔かそのころから白斑が混じることは多かったが、なかなか固定しなかった。黄斑も100%の固定ではないがある程度は固定されてきている。
黄斑、白斑の指定はできない。
Philodendron Strawberry shak
フィロデンドロン
ストロベリーシェイク

Philodendron Bob cee
フィロデンドロン
ボブシー


Monstera lechleriana
モンステラ
レチレリアナ

比較的大株になった後、葉に穴が開くタイプのモンステラ
Philodendron applanatum
フィロデンドロン
アププラナツム

Philodendron florida narrow
フィロデンンドロン
フロリダ ナロー

ヤッコカズラが正式な和名かは、知らないが、P.florida のことを指す。
narrowというのは細葉のことなので、平たく言えばホソバヤッコカズラになる。
Philodendron bipinnatifidum Moon Light
フィロデンドロン
ビピンナティフィダム
ムーンライト


Monstera esqueleto
モンステラ
エスクエレイト

葉形の整ったマ ドカズラタイプのモンステラ
ちなみにマドカズラという和名はMonstera adansonii あるいはM.friedrichsthaliiのことを指す。
しかし本種も小鉢でも十分に形が整う。
Epipremnum pinatum
Cebu Blue
エピプレムナム
ピナツム
セブブルー

数年前、コロナ過でインスタグラムから欧州を中心にブームとなった時、紹介された写真はポトスのような幼葉で蔓を伸ばした個体あった。しかし、Cebu Blueはpinatum(ハブカズラ)の銀葉種なので
切り戻せば本葉が吹き、写真のような仕立てはさほど難しくない。
Epipremnum pinatum Marble
エピプレムナム
ピナツム
マーブル

本種も、ハブカズラのalbomarginataになるが、幼苗はほぼポトスマーブルと見間違える。
ある程度蔓を伸ばした状態でピンチ劇り戻せば、本葉が展開する
Philodendron youngii
フィロデンドロン
ヨンギー

セロームの様に幹が立ち上がるタイプのフィロデンで、品種的にはかなり古いようで
1970年代頃の専門書で見つけることができた。
Anthurium hookeri
Brown leaves
アンスリューム
フーケリー
ブラウンリーブス

実生の選抜となる
Dracaena reflexa
Song of Siam
ドラセナ
リフレクサ
ソングオブサイアム

本種は日本ではパテント品種とされていたが、数年前にすでにパテントは切れている。
Philodendron stenolobum
フィロデンドロン
ステノロブム

Ficus elastica variegata
フィカス
エラスティカ
バリエガタ


elastica TinekeやAsahiとは違うタイプの長楕円の葉の斑入り種
Ficus benghalensis Audrey variegata
フィカス
ベンガレンシス
オードリー
バリエガタ

Ficus Altissima Variegataと同じような外斑タイプになるが、小葉で丸みが強い
Coccoloba uvifera variegata
ココロバ
ユビフェラ
バリエガタ


Clusia rosea
variegata
クルシア ロセア
バリエガタ

Pedilanthus tithymaloides albomarginata
ペディランサス
チ シマロイデス
アルボマルギナタ

Ficus Lutea
フィカス
ルテア



アフリカン プリンスという名で流通するF.lutea 接ぎ木増殖の苗木を提供
Zamioculcas
zamifolia
spp variegata
ザミオクルカス
ザミフォリア
Spp バリエガタ


通常のzamiifoliaに比 べ葉が広く柔らかいのが特徴
新芽に斑模様は鮮明だが。成長するにつれ消えていく
Tillandsia ionantha ionantha Clamp
チランドシア
イオナンタ
イオナンタ
クランプ


この農場ではベンチに平置きで管理されているため、完全なボールではないが、板などに置いて飾るには、ボールより底面があるので使いやすい。
Anthurium superbum Giant
アンスリューム
スパーバム
ジャイアント


肉厚な葉で本来のsuperbumは、横皺が入るが、Giantは、皺がなくなった品種。
生育は遅く、日本で苗からの生産は難しく、個体数は増えない、その分、型崩れしない
Aglaonema Kuwan Qune
アグラオネマ
クァンクゥン

小型のアグラオネマで肉厚で堅い葉と茎が特徴
光や温度に対しても耐性が強く、型崩れもしにくいので室内装飾に向く
生育は遅い
Dracaena reflexa angustifolia albomarginata
ドラセナ
リフレクサ
アンガスティフォリア
アルボマルギナタ

アイボリーホワイトの斑、他にもクリームイエローのaureovariegataもある。 樹が細く分枝もよくないため、仕立てが難しい
Anthurium papilliaminum x Dark phoenix
アンスリューム
パピルリアミヌム X フェニックス


新芽が赤く展開し徐々にダークグリーンに治まるのが特徴だが、実生からの苗生産になるため、バラツキがある。
Philodendron florida beauty variegata
フィロデンドロン
フロリダビューティ
バリエガタ


Amydrium medium
アミデニウム
メディウム

AmydriumもMonsteraやRhaphidohoraと同様宿樹に気根で張り付くと葉が、風雨によって避けないように、自ら葉の形を変え風雨に耐える形に変化させる植物だ。
本種はシルバーグリーンで形もいわゆるヒメモンス(Rhaphidohora ginny)ににて趣がある。
しかし生育が遅いようだ。
Scindapsus lucens
スキンダプタス
ルセンス

RhaphidohoraやAmydriumなどと混同されル事も多く、Scindapsusでは無い可能性もあるが、この農場ではScindapsusで紹介された。
ハート型で表面が凸凹に波打ちシルバーグリーンの葉は非常に魅力的である
まだ、個体数も多くないため、詳細は分からないが、今後注目される品種である。
Philodendron nangaritense
フィロデンドロン
ナンガリテンセ


Philodendron種の中では珍しく、葉や草姿、葉色に関しても柔らかなイメージの草姿
Philodendron sharoniae
フィロデンドロン
シャローニアエ

人気のAnthurium veitchiiにも雰囲気の似た葉の形である。
philodendron tenue
フィロデンドロン
テヌエ

葉の長さ(大きさ)が、P nangaritenseとP sharoniaeの」中間程度の大きさで、葉の色や模様。雰囲気など3品種とも共通点がある